アロマンティック・アセクシャル

最近、LGBTQ+っていう言葉を聞くことが多いです。それに伴ってアセクシャルっていう言葉を知りました。恋愛感情を持たないという感じです。また、アロマンティックっていうのは性的欲求を抱かないみたいなものらしいです。


それを知った時、自分ってそうなのかなって漠然と思いました。だけど確信は持てませんでした。ただ単に過去の体験から傷つきたくなくて避けているだけなのかなとも思います。

わたしは今までまともに異性と付き合ったことがありません。学生時代は男の人への恐怖でいっぱいでした。社会人になってから、一度付き合った時は相手に遊ばれただけだったようで、結局二股どころかつまみ食いされた感じでした。同じ会社の人でしたが、告白されて付き合ったはずなのにある日朝礼でその人が結婚することが発表され、わたしは会社を辞めました。その後も婚活とかもしましたが、カップルになった人に対して最初はいい関係を築きたいと思いながらも、どこか嫌なところを見つけてフェードアウトしていきました。付き合っても半月ほどで別れたり、食事やデートだけなので友だちと変わらないまま終わるばかりでした。


わたしごときが図々しいことですが、なんとなく好意を表して食事に誘ってもらったりすると、その瞬間にその人に嫌悪感を感じてしまいました。そもそも友だちでも5時間以上一緒に過ごしていると、身体が乾燥してきて痒くなってきます。家に帰ると背中とか痒く感じたりするのですぐお風呂に入ります。

仕事の時は、それ以上の時間他人と一緒の空間にいるのにそういうことにはなりません。(帰宅して最初にお風呂に入るのは一緒ですが)


親を安心させるためにも、結婚だけはできないかなと思い、友情結婚のサイトで相手を探したこともあります。だけどそのサイトでは友情結婚で子どもを求めている人がほとんどでした。わたしは子どもは絶対ほしくないです。

友情結婚なので、他人と住むということは寝室別々はマストだと思っていたのですが、なぜか友情結婚を目的に出会った方は普通の結婚のように考えている人ばかりでした。


わたしにはもう愛がわかりません。一人暮らしを苦にも感じません。だけど社会生活を送るに当たって、本当に結婚してる方が楽だなと思います。地方だということもありますが、まずなぜ結婚しないのかを聞かれます。そして休日の過ごし方や貯蓄、飲み会の出欠などなど話を振られる際には、独身なんだからという枕詞をつけられて話が始まります。女性の同僚と話している際に、自分が、子どもをほしいと思っていないことを伝えたところ、そんな人ほんとにいるんだという言葉をもらいました。


LGBTQ+の人たちの集まりに参加したこともありました。だけどなんだかよく分からなかったです。わたし自身が人にあまり興味がないのか、わかって欲しいこともないし、もっとわかりたいとも思えなかったです。


そうなってくると、もはや人との関わりについて学ぶ、あるいは身につけるところから始めないといけないなと思いました。

自分のことを、未だになにも分かっていないです。そういうところで人生を面白いとも思えないし、途方に暮れてしまいます。いろいろ人間として足りないものがあると思います。ほんとに生まれ変わったら植物になりたいです。


わたしの大好きな本で、三浦しをん さんの『舟を編む』があります。読んでいてすごくじんわり幸せってこういうものなのだなと思えました。人を好きになること、好きなことを一生懸命すること、一途な人たちの話を読むだけで幸せになりました。